祇園祭の**後祭 宵山(あとまつり よいやま)**は、前祭の巡行が終わった後の7月21日から23日にかけて行われる、もう一つの華やかな期間です。前祭の宵山に比べて山鉾の数は少ないですが、その分、よりじっくりと風情を味わえると人気があります。
2025年の後祭 宵山の日程
-
宵々々山(よいよいよいやま): 7月21日(月・祝)
-
宵々山(よいよいやま): 7月22日(火)
-
宵山(よいやま): 7月23日(水)
後祭 宵山の見どころ
1. 山鉾(やまほこ)の展示と会所飾り
後祭では、大船鉾や鷹山などを含む11基の山鉾が、各鉾町に建ち並びます。これらの山鉾は、巡行の際には細部まで見ることが難しい豪華な懸装品(けそうひん)で飾られています。宵山の期間中は、各山鉾町の**町会所(ちょうかいしょ)**で、これらの懸装品やご神体などが間近で展示される「会所飾り」が行われます。中国やベルギー、インド製など、重要文化財クラスの貴重な織物や美術品をじっくり鑑賞できる貴重な機会です。
2. 祇園囃子(ぎおんばやし)
夕方になると、山鉾の上では「コンチキチン」という独特のリズムを奏でる祇園囃子が響き渡ります。各山鉾で異なる音色やテンポがあるので、聴き比べながら巡るのも楽しいですよ。特に、囃子方がいる北観音山、南観音山、大船鉾、鷹山では、祇園囃子を存分に楽しめます。
3. 屏風祭(びょうぶまつり)
祇園祭の宵山期間中には、山鉾町にある旧家や老舗商店が、代々受け継がれてきた屏風や美術品などを一般公開する「屏風祭」が開催されます。これは祇園祭の公式行事ではありませんが、京都の伝統的な町家の雰囲気の中で、貴重な芸術品に触れることができる特別な催しです。
4. ちまきと授与品
各山鉾町では、厄除けのお守りである粽(ちまき)や、手ぬぐいなどのオリジナルグッズが販売されます。浴衣姿の子供たちが京わらべ歌を歌いながらちまきを売っている光景も、祇園祭ならではの風情です。また、各山鉾では御朱印の授与も行われるので、御朱印集めを楽しむのも良いでしょう。
5. 山鉾建てや曳き初め・舁き初め
宵山の少し前から、山鉾の組み立て作業が始まります。釘を一本も使わずに縄だけで組み上げる「縄がらみ」という伝統的な工法は、まさに職人技。だんだんと形になっていく山鉾を見るのも見どころです。一部の山鉾では、完成した山鉾が実際に動くかどうかを試す「曳き初め(ひきぞめ)」や「舡き初め(かきぞめ)」が行われ、誰でも参加できる場合もあります。
6. 日和神楽(ひよりかぐら)とあばれ観音
宵山の最終日である7月23日の深夜には、**日和神楽(ひよりかぐら)**という神事が行われます。これは、翌日の山鉾巡行の晴天を祈願して、山鉾の囃子方が御旅所に詣でて祇園囃子を奉納するものです。
また、南観音山では、同日23日深夜に「あばれ観音」という珍しい儀式が行われます。本尊の楊柳観音像を蓮台に乗せて激しく揺さぶる様子は、迫力満点です。
後祭の宵山は、前祭に比べて人出も落ち着いている傾向があるので、ゆっくりと祇園祭の奥深さを体験したい方には特におすすめです。ぜひ、それぞれの山鉾の個性や、京都の町に息づく伝統文化を肌で感じてみてください。